車買取の開発メーカー
トヨタは、本格的な量産設備を持つ挙母工場(愛知県豊田市、現本社工場)で生産を始めたばかりだった。
れいめい自動車産業の蕊明期、トヨタの呼びかけに応じたのは織機のボルト、ナットなどを製造していた愛知県三河地方の中小十八社だった。
四三年に現在の「協豊会」に名を変え、終戦直後から関東や関西の企業も加わった。
現在は、トヨタと取引がある一次下請け約五百社のうち、半分近いニ百四社が会員に名を連ねる。
連結決算の売上高が十兆円近い日立製作所や、世界的な電装品メーカー、独ボ要求に応えることで、部品メーカーの競争力は高まる。
トヨタの海外展開に合わせ、先乗りして現地生産に動く企業も出てくる。
会員企業には、日産自動車やホンダなど国内他一方で協力会の流れも途切れない。
自転車やリヤカー修理から部品メーカーに転じ、協力会時代から加わる津田工業(愛知県刈谷市)は、アクセルペダルなどを納入。
売り上げ規模は、一次下請けとしては比較的少ない約四百六十億円にとどまる。
入会にはトヨタの推薦が必要だが、資本金や売上高など企業規模は問わない。
会長は古参企業から出す。
独自の技術を持ち、トヨタにつき従えば、中堅規模でも協豊会の恩恵を受けられる。
その最大のうまみは「トヨタから密度の濃い情報が入る」ことだ。
トヨタは、すべての納入業者を集める説明会とは別に、会員企業と年に二度、個別に懇談会を開く。
この中で、国内外の将来の生産計画などを事前に打診する。
各社は計画に沿って、素早く設備投資や製品開発に動く。
ある会員企業の社長は「トヨタの計画にはぶれがなく、経営の指針が定まる」と言う。
見返りにトヨタが要求するのは高品質とコスト削減。
自動車マフラーでシェア(市場占有率)国内トップのフタバ産業(愛知県岡崎市)社長、小塚逸夫毎)は「身内に厳しい」と話ツシュも参加する。
日産自動車や三菱自動車が、経営不振で部品メーカーと系列関係を切ったのとは対照的。
その間もトヨタの下請け群は力を蓄え続けた。
コスト重視で復活した日産だが、ここにきてメーカーと部品メーカーが一体となっての技術・製品開発を重視。
系列関係を再び結び直す動きを見せている。
五九年の伊勢湾台風や九五年の阪神大震災など部品メーカーの被災時には、トヨタの支援はもとより、協豊会の会員企業も代替生産や、復旧支援に乗り出した。
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